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中学生のアイデアが本物のパンに!地域とつながる“食”の体験イベント「みんなで創ろう!オリジナルパン」レポート
田園調布

2025年10月1日から2026年1月31日まで、東急スクエア ガーデンサイト アネックス館1階の「Boulangerie JEAN FRANÇOIS(以下、ジャン・フランソワ)田園調布店」で、「みんなで創ろう!オリジナルパン」が開催されています。これは、大田区立田園調布中学校の生徒が考案したオリジナルのパンを実際に商品化する取り組みで、中学校と商業施設に加え、ジャン・フランソワの連携によって実現したもの。地域のつながりが感じられるイベントの盛り上がりを、インタビューを交えながらレポートします。

 

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地域のパン屋さんと中学校、商業施設が連携した職業体験型イベント

焼きたてパンの香ばしい香りが漂うジャン・フランソワ田園調布店。店内には大きな石臼が置かれ、この石臼で挽いた自家製小麦粉を使ったサクサクのクロワッサンが、話題の人気商品となっています。

そんな店内に入ってすぐ、たくさんのパンが並ぶ中でも、一番目につく場所に「みんなで創ろう!オリジナルパン」で製品化された「モンブラン・クリーム・パン」が並べられていました。クリームパンの上にペーストと大きな栗が乗るという、スイーツのようなパンで、来店した人たちの注目の的となっていました。

 

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この取り組みでは、田園調布中学校の生徒が考案した「109件」ものアイデアから厳選した3つのパンを、期間限定で販売しています。「秋に売られるということで、秋を代表する栗を前面に出すパンにしたかった」「甘過ぎず、サツマイモのホクホク感を感じられるように」「しらすがたっぷり乗っていて、ジェノベーゼとの組み合わせが楽しめるパン」など、生徒たちのこだわりポイントをジャン・フランソワの職人が、見た目や味、食感で忠実に再現しました。

 

2025年10月の取材時に並んでいた、3年生が考案した「モンブラン・クリーム・パン」は10月末まで販売。11月には、1年生が考案した「さつまいもコロネ」が販売され、2026年1月には、2年生が考案した「ジェノベーゼのしらすピザクロワッサン」がお目見えしました。

 

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ここからは、パン作りに取り組んだ、ジャン・フランソワの運営会社である(株)グルメブランズカンパニーの永井さん、「モンブラン・クリーム・パン」を考案した田園調布中学校3年の櫻井さん、そして東急スクエア ガーデンサイトを運営する(株)東急モールズデベロップメントの米岡さんにインタビュー。まずは、永井さんにお話を伺います。

 

地域の未来を担う子どもたちに貴重な体験を提供したい!

(株)グルメブランズカンパニー 営業部 永井さん

 

2025年3月にオープンし「日常の暮らしに寄り添い、地域に愛されるお店」を目指すジャン・フランソワ田園調布店。今回「みんなで創ろう!オリジナルパン」に参加した理由は?

「オープン間もない6月に、地元の田園調布中学校の生徒会から『自分たちが考えたパンをジャン・フランソワで販売したい』という、うれしい申し出をいただきました。地域の未来を担う中学生の感性やアイデアを形にすることは、貴重な体験を提供できるだけでなく、私たちにとっても“未来を担う子どもたちへの投資”という点で大きな意義があります。また、地元の中学校の生徒が考えたパンが店舗で販売されることは、地域の方々にも喜んでいただける取り組みだと考え、お受けしました。

 

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実際に取り組みが始まると、生徒の皆さんがとても真剣に取り組まれていて、特に店舗のイメージや客層も意識しながらパンを考案されていたことには感心しました。ちなみに当初開発するパンは1つの予定でしたが、生徒さんから109案ものアイデアが寄せられたため、急遽3つのパンを作ることにしました。皆さんの熱意に大いに感銘を受けています。

 

「モンブラン・クリーム・パン」の素材や製法でこだわった点は?

「「モンブラン・クリーム・パン」は、生徒さんもお店のイメージを大切にしてくれて、洋菓子風のパンというイメージで考案されていました。そこでクリームがくどくならないよう注意しながら、ケーキのような味やデザインになればと考えました。生徒さんからも、食感や味のバランスを良くするため『クリームにクッキーやクランブルといった食感の異なるものを入れる』というアイデアが寄せられており、これを忠実に再現した仕上がりとなっています。」

 

「さつまいもコロネ」や「ジェノベーゼのしらすピザクロワッサン」についてはいかがでしょう?

「「さつまいもコロネ」は、秋らしく、サツマイモを使ったコロネを作りたいとの提案で、生徒さんは『クリームにダイス状のサツマイモを入れてほしい』とのこだわりを持っていました。ただ、同じ種類のサツマイモだと一体化してしまうため、クリームにはねっとりした食感の「紅はるか」を、ダイスにはホクホクした食感の「鳴門金時」を使い、2種類の食感を楽しめるようにしています。「ジェノベーゼのしらすピザクロワッサン」については『クロワッサンにしらすを乗せる』という斬新なアイデアで、おもしろいパンができそうだと思いました。実際に作ってみると、サクサクとしたクロワッサンにしらすが合い、非常においしいパンになったと自負しています。」

 

実際に販売を開始してからのお客さまの反応はいかがでしょう?

「現時点(2025年10月)では「モンブラン・クリーム・パン」を販売していますが、ティータイムなどにケーキ代わりに購入されていくお客さまが多いです。あと、パンを考案した生徒さんとそのご家族がうれしそうに来店し、『近所に配る』とたくさん買っていかれました。中学校の保護者の間でも話題になっているそうで、うれしい限りです。」

 

田園調布のまちの印象をお聞かせください。

「実は私は東急スクエア ガーデンサイトが開業するときに別のパン屋のオープニングスタッフをしていたのですが、その頃から地域の人たちのイメージは変わりません。皆さま、食にこだわりを持ち、感性の豊かな方々が集まっているという印象ですね。」

 

続いて、「モンブラン・クリーム・パン」を考案した田園調布中学校の櫻井さんにお話を伺いました。

 

自分の案を商品にしてもらえて「感謝の気持ち」でいっぱいです!

大田区立田園調布中学校 3年 櫻井香恋さん


ご自身で考えたパンが商品として販売されているのを見て、どんな感想を持ちましたか?

「初めて店頭にパンが並んでいるのを見た時には、感動やうれしさや驚きなど、いろいろな感情が湧き上がってきました。お店の中の目立つところに並べてもらっていたことがとてもうれしかったです。

ただ最初は、あまり(自分の考えたパンが売られているという)実感が持てず、少し不思議な感じがしていました。周りの友だち、友だちのお母さんや後輩が『買ったよ!』と言ってくれて、やっと実感が持てたという感じです。」

 

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「モンブラン・クリーム・パン」を考案されたそうですが、そもそもこのアイデアを着想したきっかけは?

「10月ごろに販売されると聞いて、やっぱり季節感を感じられるものがいいなと。私の中では秋といえば栗というイメージがあったのと、モンブランケーキが大好きなこともあって、パンと融合させてみてはどうかと考えました。サクサクした生地だと食べた際に崩れたり、モンブランのクリームが生地につきにくかったりする可能性があると思ったので、柔らかくて一体感を出しやすいクリームパンを選びました。」

 

クッキーなど食感の異なるものをクリームに入れるアイデアを出されたそうですが、ご自身で考案を?

「はい。モンブランのクリームもクリームパンも柔らかくて、一体感が出るのはいいのですが、食感が一緒だと少しくどくなるかなと思って、食感の違うクッキーを入れようと考えました。実は私の父が飲食系の仕事をしていて、小さい頃から食べ物の食感や色合いや盛り方にこだわるのを見ていたので、今回のパンも、食感を全て同じにすると、父が食べた時に『同じ食感だね』と言われるだろうなと思って、工夫してみました。」

 

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実際に商品として販売されるパンを作った感想は?

「普通に中学生として生活していたら、まず経験できないことなので、とても光栄だと思います。私が考えたアイデアについて、皆さんがとても真剣に考えて試行錯誤して、形にしてくださって、感謝の気持ちでいっぱいです。開発過程でも『考えたのと違う…』ということが一切なくて、プロの技術はやっぱりすごいなと、あらためて感じました。」

 

田園調布のまちの印象をお聞かせください。

「幼稚園の年中の時に引っ越してきて、そこから田園調布で育ちました。本当に平和なまち、というのが素直な印象です。静かだけど、子どもがにぎやかに遊んでいる光景もあちこちで見られて、とても調和が取れているなと感じています。」

 

最後に、東急モールズデベロップメントの米岡さんに、商業施設側の視点からお話を伺いました。

 

生徒さん、ジャン・フランソワさん、双方の熱量の高さに感銘を受けました!

(株)東急モールズデベロップメント 東急スクエア ガーデンサイト 営業企画担当 米岡奏人さん

 

田園調布中学校との共同施策について、これまでの経緯をお聞かせください。

「田園調布中学校との連携イベントは2024年度からはじまっています。まず2024年度に、東急スクエア ガーデンサイトのポスターの「キービジュアル(イラスト)」を田園調布中学校の生徒から募集するイベントが行われました。これが、先生や生徒さん、そのご家族にも大変喜んでいただけて、今年度もぜひ何か実施しようということになりました。

ただ、今回は私たちから提案するのではなく、生徒さんに『何をしたいか』を聞いて、それを実現する方向で動きました。その中で、生徒会の皆さんに直接アイデアを伺う機会があったのですが、そこで『ジャン・フランソワさんとパンの商品開発をしたい』という案を熱量高くご提案いただき、今回のイベントを開催するに至りました。

 

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生徒会からオリジナルパン作りをしたいという要望を受けた時は、どんな印象を持ちましたか?

田園調布中学校の生徒さんは、東急スクエア ガーデンサイトの店内放送でラジオ放送をする企画や学校のキャラクターに関連した商品を開発する企画など、いくつかアイデアを出してくれました。そのうち今回のパン作りへの思い入れがとても強く、ぜひその気持ちに応えてあげたいと思いました。ちなみに、パンの商品開発をするというアイデアについては、ジャン・フランソワさんが開店間もない頃で、まちの皆さんに知っていただき、まちになじんでいただきたい、という思いもありました。生徒さんと店舗さんの双方にうれしい話だなと感じ、すぐに問い合わせしたのを覚えています。」

 

実際に「みんなで創ろう!オリジナルパン」に取り組んでみて、どのような感想を持ちましたか?

「生徒さん側の積極的な姿勢にも感銘を受けただけでなく、ジャン・フランソワさん側の熱量にも感激しました。まず取り組みに関して『できますか?』と問い合わせたところ、すぐに『できます』と回答いただきました。さらに、生徒さんからアイデアを募ることに関しても、『こちらで頑張りますので、自由にアイデアを出してほしい』とおっしゃってくださった他、試食会やその後の改良にもご尽力いただくなど、全面的にご協力いただき、非常にいい形で地域連携イベントを実施することができました。とても感謝しています。」

 

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今後の田園調布のまちとの連携について、どのようなお考えを持ちですか?

「地域の方々と一緒にまちづくりに取り組む中で感じるのが、皆さんが共通して『子どもの笑顔のために』『まちを盛り上げたい』という思いを持っているということです。そうした思いで開催されるイベントに積極的に参画していきたいですし、駅前にあるという立地の良さを生かしながら、今後も歴史ある田園調布のまちを、皆さまと一緒に盛り上げていきたいと思います。」

 

米岡さんによると、「みんなで創ろう!オリジナルパン」に関して、お店のお客さまの反響も上々な上、生徒や学校、ご家族からも「とても喜んでもらえている」とのこと。「この先もさらなる改善を加えながら、地域との連携イベントを続けていきたい」と来年度への意気込みも語ってくれました。

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