2023.12.15
このまちを楽しむ。
おいしいコーヒーを淹れるバリスタがいます。
手作りのバインミーでもてなすシェフがいます。
ホッと一息つきたい時、おしゃれな味わいを満喫したい時、
このまちでお気に入りを見つけてはいかがでしょうか。
2023年10月28日(土)、3日間の「FIND LOCAL FES 2023」の2日目。「FIND LOCAL たまプラーザ」が開催されました。前日に引き続き、晴れ渡る青空の下、地元で長く愛される老舗や若いパワーが頼もしい注目の店などのブースが並ぶマルシェの他、青葉区在住アーティストのミニコンサートやオリジナルワークショップなど、楽しみ方いろいろの秋の一日をレポートします。
このまちならではの“おいしさ”と、気軽さ・心地良さがいっぱい。
地元で人気のカフェやレストラン、総菜店やおにぎり専門店などが勢ぞろい。洗練された味わいのドリップコーヒーや新鮮な野菜、パンやお菓子、軽食まで楽しむことができるマルシェは、各ブースでつくり手と会話をしながら買い物ができる心地良さが大きな魅力です。このまちならではの“おいしい情報”とその思いを、マルシェに出店した3つのお店に聞きました。
変わるまちの中で、変わらないこだわりを持って
たまプラーザ駅から徒歩15分ほど、美しが丘4丁目にある1987年創業の自家焙煎珈琲専門店。オリジナルブレンドをはじめ、常時30種類以上の生豆がそろい、注文を受けてから独自の小型焙煎機で焙煎してくれます。
イベント当日は、朝一番に店頭で焙煎したコーヒー豆が並び、焙煎したてのコーヒーのいい香りがブース周辺に立ち込め、お客さまが途切れることがありませんでした。
たまプラーザのまちで老舗となる店。地元の人たちに、長く親しまれているその秘訣を、店主の水島さんに伺いました。
「創業して36年目。私の父の代からやっているお店です。この36年間で、たまプラーザのまちは大きく変化しましたね。そして、小さいお子さんのいるご家族の方が増えているな、という印象があります。
駅からは離れているお店ですけど、皆さんがお散歩の途中や公園からの帰り道などに寄ってくださるような、親しみを持っていただけるお店でいたいな、と思っています。」
お父さまの代から、お客さまとのコミュニケーションを大事にして営業を続けていらっしゃるとのこと。
「豆選びやコーヒーのお話だけでなく、世間話なんかもして、和んでもらえる場所でありたいと思っています。コーヒーに詳しくない方でも、気軽にお店に寄っていただきたいです」
“少し歩いてでも寄って行こう!”と思う人や、“このお店の煎りたての豆で淹れたコーヒーが飲みたい”というこだわりのある人は、少なくないのでしょう。
「このまちには、新しいものとか、スペシャルなものにこだわっている方が多くいらっしゃると感じます。だから、お店もチェーン店ばかりじゃなくて、個人店で、おいしいお店が増えている。お客さんからも、よくそんな話を聞きます。まちなかの個人店をまち歩きをしながら見つけられるのも、たまプラーザの特長かなと思いますね」
このまちの素敵な楽しみ方を、またひとつ教えていただきました。
手作りのベトナム料理で、まちとつながりたい!
Trang’s Vietnam Dining(チャンズベトナムダイニング)
ベトナム・ハノイ出身のチャンさんが営むベトナム食堂。ベトナムのサンドイッチ「バインミー」をメインに、さまざまなベトナム料理が味わえます。実店舗はなく、たまプラーザ中央商店街にあるシェアキッチン「FORT MARKET たまプラーザ(https://www.fortmarket.jp/tamaplaza)」や「3丁目カフェ(https://3choome-cafe.com/)」に間借りして営業しています。
イベントでも大人気だった「バインミー」は、自家製パンに手作りのレバーパテや甘辛く味付けした焼豚、レタス・キュウリなどの野菜の具を挟んだ、満足感たっぷりの自慢の逸品。友人や家族の協力を得て、研究を重ねた味なのだそう。
「おいしい!と思ってまた来てくださるように、どうやったらよりおいしく作れるかを考えています。余計なものは極力少なく、身体により良い素材を選んでいます」とチャンさん。
チャンさんが本格的に料理を始めたのは、結婚を機に日本に来た10年以上前のこと。家族のために始めたことがベトナム食堂をやるまでに発展し、現在は商店街の「桜まつり」や「夏まつり」にも参加しています。
たまプラーザはチャンさんの子どもたちが育ったまち。「初めは日本語もあまり話せず孤独だったけれど、子どもたちを通じてまちの人たちとのつながりが増え、たまプラーザの人たちの優しさに助けられています。ベトナム料理を通じて、たくさんの人とつながることができるようで、厨房に立つのがいつも楽しいんです。皆さんにもっと喜んでもらえたらうれしいです」と思いを語るチャンさんに、これからの夢を聞いてみました。
「ゆくゆくは、家族がいて思い入れのあるこのたまプラーザで、実店舗を持ちたいと考えています。この辺りは本格的なベトナム料理店がないので、おいしいベトナム料理を地域の皆さんに楽しんでいただきたいと思います」
チャンさんの言葉から、このまちと、このまちの人たちへの思いが見えました。
より豊かなまちづくりの取り組みに参加していきたい!
「食を通した出会いを大切に、お客さまや生産者の方のつながりを通じて、おなかもこころも豊かになる橋渡しを」。そんな発想から実店舗を持たず、たまプラーザ中央商店街内のシェアキッチン「FORT MARKET たまプラーザ」での出店を中心に活動している「CAFE LE MIMOSA」。通常は、焼き菓子やコーヒーを提供していますが、今回のイベントでは、オリジナルのドリンクを提供していました。
「CAFE LE MIMOSA」のマネージャーは、若いパワーを携えた、みきさん。たまプラーザのまちで育ち、このエリアに住みやすさ・過ごしやすさを感じていると言います。
「今日販売しているオリジナルのドリンクは、お隣にブースを出している「青葉グリーンファーム」さんからご提供いただいた無農薬みかんにアールグレイの自家製シロップを入れて作りました」と、おすすめドリンクの紹介をしてくれました。
「シェアキッチンの厨房を間借りしての1日単位での活動は、一期一会。お客さまや生産者さんとより深くつながることができる良い機会となっています。」と語るみきさんに“店づくり”と“まちづくり”について尋ねてみました。
「私たちも今日こういうイベントを通して『青葉グリーンファーム』さんや他のお店とつながることができました。まちって、1つのお店でつくるものではないと思っています。お客さまとつくり手による“豊かなまちづくり”に、私たちは今後も積極的に参加していきたいと思っています。」
みきさんは、今回のようなマルシェなどのイベントにも、このまちのいい面が表れていると言います。
「たまプラーザのまちは、土・日に盛んにマルシェが開催されていて、お客さまから『毎週楽しみがある』という声を聞きます。都内や観光地に行かなくても、地元で、人とのコミュニケーションが楽しめる。そんなまちって、すごく素敵だなと思っています。」
静かな闘志を感じるその言葉から、このまちの若い力への期待が生まれました。
■モザイクタイルワークショップ---------------------------------------------------------------------
タイルを使って、プレートやオブジェなどの小物を作るワークショップを開催。色合いやデザインを自由に考えたオリジナル作品が出来上がります。親御さんもいつの間にか夢中になる場面も多く見られ、真剣なまなざしと笑顔にあふれたワークショップとなりました。
■ミニコンサート------------------------------------------------------------------------------------
青葉区に住む3組のアーティストが、地域の皆さんに音楽を届けるミニライブを開催。青空の下に流れる心地良い音楽に誘われて、たくさんのお客さまが集まり、思い思いにジャズやアコースティックの演奏を楽しんでいました。
- 店名:
- たまプラーザ テラス
- URL:
- https://www.tamaplaza-terrace.com/